【CAFC / 2026年07月27日】No. 2025-1532 - 当事者間の共同申立てに基づく控訴却下決定(IPR審決不服控訴)

1. 事案の概要(事実経過・請求内容)

本件は、米国特許商標庁(USPTO)の特許審判審査委員会(PTAB)における当事者系レビュー(IPR2023-01172)の審決を不服として、控訴人(Tesla, Inc.)が被控訴人(Autonomous Devices, LLC)を被告とし、米国連邦巡回区控訴裁判所(CAFC)に控訴(Appeal)を提起した事案である。

控訴審の手続進行中、当事者双方は本件控訴の却下(取下げ)を求める共同申立て(joint motion to dismiss)を提出した。これに対し、当裁判所が2026年7月16日に出した命令(order)を経ても異議の提出がなかったため、CAFCは同申立てに基づき決定を下した。

2. 判決の主文

当事者双方の共同申立てを認め、本件控訴を却下(dismiss)する。訴訟費用は各自の負担(each party to bear its own costs)とする。

3. 主な争点

  • 争点1: 当事者間の合意(共同申立て)に基づく控訴却下(Dismissal)の可否および訴訟費用の負担

4. 裁判所の判断ロジック(判示の要旨)

裁判所は、当事者双方から提出された控訴却下の共同申立て(joint motion to dismiss)および2026年7月16日付の裁判所命令に対して異議(objection)が提起されなかった事実を考慮し、連邦控訴手続規則(Federal Rules of Appellate Procedure: FRAP)に基づく当事者間の合意による控訴の任意取下げ手続としてこれを認容した。

これに伴い、本件控訴手続を終了させるとともに、費用の負担については当事者の合意に基づき、各自が自らの訴訟費用を負担すべきものと決定した。

5. 実務上・判例上の法的なポイント

① 先例的価値のない命令(Nonprecedential Order)
本命令は「Nonprecedential」と明示されており、法的規範を新たに定立する裁判例としての価値(先例拘束力)は有しないが、CAFCにおける訴訟終了手続の決定例として実務上参照される。

② IPR控訴審における和解・訴訟終結実務
PTABにおけるIPR審決後の控訴手続(CAFC段階)において、当事者間でライセンス交渉や和解が成立した場合、双方共同で控訴却下申立てを行うことで手続を迅速に終結させることができる。実務上、控訴却下申立てを行う際には、FRAP Rule 42(b)に準拠し、訴訟費用(costs)の負担割合(本件のように各自負担=each party to bear its own costs)を明確に合意・記載しておくことが肝要である。

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